poetry laboratory

[詩の試作・発表][エッセイ・散文]

月の道

あのとき わたし
なにをいえばよかったのかな
きみに対する気持ちだって
わたしの これからには
それほど重要だったとは
思えないのに

あのとき なにかいっていたら
違っていただろうね
よくはならなかったかもしれないけど
違っていただろうね

でも
月のみえる坂道は
とってもきれいで
ほんとうに すきとおっていて
消えてしまいそうで
わたしは黙ってしまった
きみは もっと黙っていた
卒制 | コメント:0 | トラックバック:0 |

とびうお

ひとつめの涙は 海
閉じ込められた深いあお
ひきずられるのを怖れたあれは
鳥にはなれない とびうお

ふたつめの不思議は 翼
銀色にひかる 月にはえる
あこがれてあこがれてあこがれて
鳥になりたい とびうお

 海は擬似空間
 まがいものの翼で
 きみは 自分もだましている

みっつめの秘密は 空
なにも知らない小さなさかなは
ときどき その翼で
鳥を真似する
とびうお
卒制 | コメント:0 | トラックバック:0 |

北緯40度の月

DSCN0968.jpg





いくつもいくつも
夏空をおいこして
北へむかうと
北緯40度の線で
月は黙ってのぼってくる
だれもいない平原で
ひまわりだけが
月をみていた
限りなく静かなこころで
やはり黙って

卒制 | コメント:0 | トラックバック:0 |

夏の一瞬

ああ ぼくらはなにも変わっちゃいない

あの日かわらではしゃいだ時
ぼくらを見ていた太陽だって
そう思っていたにちがいない

年齢なんて なんて無意味
ヤニくさいシャツだって
なんだか
生意気そうにしかみえない

二度ともどらない一瞬
を 切りとった写真
ほら みんなこんなにたのしそう
卒制 | コメント:0 | トラックバック:0 |

観覧車

いっぱいの こどもたち
ひとりの ぼく

夕暮れを待って観覧車にのる

ぼくの生まれたまちがみえる
ねむっているような

錆びた観覧車だけが
夏空を まわってる
ぼくをのせて

雲間からこぼれる光のように
天使をしたがえて
おちていった
時間

天上と地上をひとめぐりすると
いっぱいの こどもたち
のなかの ぼくは
ひとりの まいご
卒制 | コメント:0 | トラックバック:0 |
BACK | HOME | NEXT